
「スーサイド・ショップ」ー絶望には美味いものが効くーネタバレ感想
この映画のポイントは、何でみんながそんなに絶望しているのかが明確に語られないところです。不景気だから?いや、でもお金持ちのマダムっぽい人や、ちゃんと仕事に就いている人もみんな一様に絶望して、自殺用品を買い求めています。自殺志願者があふれていて、自殺用品専門店(スーサイド・ショップ)は大儲け。でもそのお店を経営する家族も、店に来る客と同じように人生に絶望して内心では死を望んでいるのです。客観的に見て、それほど絶望的な状況とはいえない人々が、何故かみんな生きる望みを失っています。あえて理由をあげるなら、社会全体が暗いからそこで暮らす人たちが自然とネガティブに染まっていっている感じ