コメディ

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文学おじいちゃんと魅力的な隣人たち~「ボヴァリー夫人とパン屋」ネタバレ感想~

さて、ジェマの内面は神秘に包まれたままですが、私たち観客はこの映画の中で確かにボヴァリー夫人にそっくりな人物を見つけることができます。 ロマンティストで夢見がち、田舎社会に幻滅し、自分より凡庸だと感じている配偶者とも心を通わすことができず、突如自分の生活に現れた魅力的な年下に夢中になり、その相手とルーアン大聖堂で待ち合わせ……
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スリルと哀愁、そして笑いのせめぎ合い~「ディック・ロングはなぜ死んだのか」ネタバレ感想~

さっきから茶化しまくって書いてますけど、映画ではこのへんのシーンはすごく緊迫感をもって描かれていて、それがまた逆に笑いを誘うんですよね。多分誰もが経験したことがある「都合の悪いことを隠そうとして小手先でごまかそうとすると、次から次へとボロが出て窮地に陥る」という状態。ジーク目線でスリリングに描くことで、観客が感情移入しやすくなっています。
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「他人って…うっとおしい」という事実~「ザ・スクエア 思いやりの聖域」感想~

アマプラの配信が終わってしまいました…。配信終了の48時間前に存在を知って、慌てて一気に鑑賞。感想を書くのには間に合わなかった(涙)。でも観ていると色々な考えが湧いてくる映画なので、感想記事を残しておきたい。ということで、鑑賞からすでに1ヵ...
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「パーム・スプリングス」ー終わらないバカンスで傷だらけの自分を癒やしてーネタバレ感想

こんな感じでサラはちょっと視野が狭いというか、自分のことしか見えていないところがあります。「家族中から厄介者扱いされてて辛い!妹の結婚相手なんかと浮気して自己嫌悪で辛い!それを打ち明けるのも辛い!辛い!辛い!辛い!」みたいな感じです。自己犠牲が尊いのは、自分の気持ちよりも他人の気持ちを優先させるからです。この場合、姉と恋人に裏切られている妹のほうがよっぽど辛いんですが、そういう他人の気持ちまではサラの視界に入っていません。
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「ジェントルメン」ーK-POPもいいけど、今夜は英国ダンディの映画で盛り上がろう!ー感想

レイモンドのギャップがお茶目なところだとすると、ミッキーのギャップは超愛妻家なところ。いつも冷静沈着なのに、奥さんのピンチとなると、紳士のスタイルも忘れて髪振り乱して駆けずり回ります。そういうところも、女子がこの映画を観てキュンキュンできるポイントじゃないでしょうか。でも奥さんに手を出されたことで怒ったミッキーが、21世紀の現代で普通に「ベニスの商人」みたいなことを要求しだしたときは怖かった。バットを振り回すデニーロの悪夢再び…。まぁ、デニーロと違って実演のシーンは映らないので、女子も安心して観られる映画であることは変わりません。