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~親だって、人間だもんな by のび太~「秘密の森の、その向こう」ネタバレ感想

子どもの頃の親と、ごく普通の友達として一緒に遊ぶって素敵な体験ですよね。でも私たち日本人はネリーとマリオンに出会うまえから、とある漫画の中でこれと似た体験をしています。子どもたちの「こうだったらいいな」を簡単に叶えてくれる存在…そう、ドラえもんです。
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私たちは、ただ考えてほしいだけ~「プロミシング・ヤング・ウーマン」ネタバレ感想~

この映画の結末については、好みが分かれるところだと思います。これまで相手に言葉で伝えようとする姿勢に徹してきたキャシーが、いよいよ加害者であるアルに対しては暴力で思い知らせるのかと思われました。実際、そのほうが観客にとってはカタルシスが感じられて、映画としては人気が出たかもしれません。
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記憶の底には、素晴らしい宝物が眠っている~「ぼくを探しに」ネタバレ感想~

マダム・プルーストはポールが言葉を話さず人に心を開かない理由を、「壊れた蓄音器と一緒で、同じところをグルグル回っているだけ。このままじゃ2歳児のままよ」と話していました。ついでに「あの子に必要なのはコレ」と言って蓄音器を蹴っ飛ばしていましたが、ポールの人生を動かしたのは蹴りではなくて、記憶の底に隠されていた両親との温かい思い出だったのです。
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アメリカ映画好きのための、おとぎ話~「ワンス・アッポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」ネタバレ感想~

そして何と言ってもやっぱり、ブラット・ピットとレオナルド・ディカプリオが親友同士として共演してるスペシャル感ですよね。それぞれの役のキャラクターも、いつもの2人そのまんまという感じで「この2人がコンビを組んでる!」と往年の映画ファンを素直に感動させてくれます。
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「グラン・トリノ」ー受け継がれていく“男らしさ”ーネタバレ感想

そう、この映画は「ヒーローの時代は終わったのか?昔の“男らしさ”は現代では無価値なのか?」を問うストーリーなのです。そして最も強く“男らしさ”というものに疑いを持っているのは、おそらくウォルト自身でしょう。なぜなら彼は朝鮮戦争で多くの功績を残した英雄ですが、自分が人を殺して勲章をもらったという事実を心の底から嫌悪しているからです。
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「グリーンブック」ーこれこそがアカデミー作品賞にふさわしい映画だー感想

そう、この映画の最大の魅力は、主役2人の掛け合いが楽しいバディものなところです。教養があって理知的なドン・シャーリーはいかにも上流階級の紳士という感じ。かたやトニー・リップは下品だし喧嘩っ早いけど、明るい性格で大勢の家族や仲間に囲まれています。孤高のドン・シャーリーとは何から何まで正反対。そんな2人が旅の経験を通して互いに認め合い、やがてはベストパートナーになっていく展開はロードムービーのお約束。いや~、何回観てもグッときますね。
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「タリーと私の秘密の時間」ー若い頃に思い描いていた自分と違ってもーネタバレ感想

その点、この映画の主人公マーロはめっちゃリアルです。とにかく産後のたるみきった身体がすごい。顔の大きさの何倍もありそうな、ぶよ~ん!としたお腹にもう目が釘付け。娘にも「…ママ、その体どうしちゃったの?」と引かれまくっています。ドスッドスッと腰骨が開いた歩き方もリアルすぎて「やめて~!」って目を覆いたくなるよ。一日中赤ちゃんのゲロがついたボサボサのカーディガンを着ているマーロを見ると、どのママさんも「そうそう、これこれ」って共感できること間違いなしです。
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「ジョーンについて」ー自分の人生を客観的に見つめることはこんなにも難しいーネタバレ感想

しかしこのエンディングからずっと巻き戻って、ジョーンが死んだ母親の部屋を訪れている最中に一つの奇妙なシーンが挿入されています。それはティムがフラフラと建物の外へと出て行き、中庭のような場所で突然崩れ落ちるように倒れるというものです。その後ティムはごく自然な表情でジョーンの母親の部屋に戻っているので、私には最初そのシーンが何を意味することか分かりませんでした。(てっきり「これも過去のどこかの回想シーンかな?」と思って流していました)
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「ザリガニが鳴くところ」ー捕食者を前にしたときの、2つの選択肢ーネタバレ感想

ここまでで上映開始から2時間が過ぎ、映画もほとんど終わりになります。カイアが女性としての幸せを掴むまでを描いた一般的なラブストーリーであれば、無罪になってテイトと一緒になれてめでたしめでたしで終わるところでしょう。しかし、この映画の真のテーマはここからのラスト5分に込められていました。
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「バーレスク(2019)」ー勇気を出して一歩踏み出したあとも、現実と闘っているーネタバレ感想

ただし、「自分で自分を認める」ということは、他人からの評価とは違ってダイエットや整形では簡単に成し遂げられません。この映画の主人公のように、まず一歩踏み出し、その後「世の中バラ色みたいに見えたけど、結局私はデブキャラのままで何も変わってないじゃん!」という現実に打ちのめされ、それでもまだ地面に足を踏ん張って立っている自分を発見して、初めて本当の自信が得られるのだと思います。「もうデブでも負け犬でも何でもいいわ。私は自分が踊りたいから踊るんだよ、ちょっとそこどけ」みたいな。そうやって自分の欠点も現実もすべて受け入れたうえで、心を折られていないことが大事なんです。