デイミアン・チャゼル

ドラマ

権威を、否定しろ~「セッション」ネタバレ感想~

フレッチャーは分かっているのです。最初に持ち上げておいて、いきなりどん底に突き落とすやり方が、相手のメンタルに最もダメージが大きいことを。暴言や暴力というものは確実にエスカレートしていく習性があります。とくに立場の弱い相手に対する虐待は、一度決定的な線を踏み越えてしまうと、もう自分では止められなくなります。(そのあたりの表現はドイツのトラウマ映画「es」の得意とするところ)
ミュージカル

「ラ・ラ・ランド」ー青春時代の恋人はラ・ラ・ランドの中で永遠にーネタバレ感想

ここで思い出されるのは、2人の春夏秋の物語が“ミナがやっと成功をつかむ可能性が出てきた”ところで終わりになったことです。それはセバスチャンが言ったように、これからミナが仕事に集中しないといけないから)というのも理由の一つかもしれませんが、実際には“ミナの物語のなかでセバスチャンがその役割を終えたから”というのが大きいのではないでしょうか。