「ジェントルメン」ーK-POPもいいけど、今夜は英国ダンディの映画で盛り上がろう!ー感想

アクション

大ヒット映画で、すでに大勢の人が読み応えのある感想や考察を書いていますね。今さら私がつまらない感想を書いてどうする…という感じですが、これだけは言わせて!

これは女子会向け映画だ!!

鑑賞のまえに

2019年製作/アメリカ・イギリス

時間:113分

監督:ガイ・リッチー

出演:マシュー・マコノヒー、チャーリー・ハナム、コリン・ファレルなど

・実は女子向け!女友達と一緒に観て、どのオジサマ推しかで盛り上がりたい映画♪

・テンポがいい+音楽がカッコいい+個性的なキャラクター+笑いあり=面白い映画

・確固としたスタイルとギャップ、英国紳士なワルたちが魅力的すぎる

あらすじ

ロンドンの裏社会で大麻市場を一手に握るミッキー。彼は自身のビジネスを売却して引退しようと考えますが、その噂を聞きつけた中国マフィアが彼の利権を狙って動き出します。さらにロンドン下町の若者たちが彼の大麻農園で大暴れし、その様子をYouTubeにアップしたことで、ミッキーのビジネス売却の計画は大きく揺らぐことになりました。その一方で、ミッキーを目の敵にしているタブロイド紙の編集者ビッグ・デイブは、私立探偵フレッチャーを雇ってミッキーの秘密を暴こうと画策していました。フレッチャーは調査で得た情報を持ってミッキーの右腕レイモンドのもとを訪れ、一連のゴタゴタを暴いたそのネタでレイモンドを強請りますが…

感想

裏社会の男たちを描く、駆け引き&アクション&笑いありのエンターテイメント…というと、一般的には男性ウケを狙った映画というイメージがあるかもしれません。でも、映画のなかの男性キャラたちがダンディで魅力的であるほど、女性鑑賞者は惹きつけられます。特に最近は若くて青っちろい男の子よりも、渋いオジサン人気が高まってますよね。そういう意味で、「ジェントルメン」は最高に美味しい女子会向け映画です。

アルコールの弱い缶チューハイとスナックを囲んで、友達ときゃっきゃ言いながら観たい感じ。生粋のガイ・リッチー監督ファンの男子からするとイラっとするかもしれませんが、女子はかっこいい男の話題が大好きなんだから仕方ありません。

ちなみに私のイチオシは、麻薬王の右腕のレイモンド。どの組織でもNo.2って苦労が絶えない。普通の会社で働いていてもそう思います。でも、頭と人当たりが良くて、ボスに忠実で、現場でバリバリ体を動かして活躍しちゃう感じのキャラって、親しみを感じるせいかNo.1の男よりも魅力的です。

今回はアマプラの吹き替え版で鑑賞したんですが、レイモンド役の声優さんも良かったなぁ。「俺は消える。明け方の闇のように」って、ちょっと気障なセリフをドスをきかせて言うところが、何とも言えずセクシーでした!これ、街のチンピラ少年たちを説得しようとしている場面のセリフですが、頭の悪いガキんちょ達を相手にしてレイモンドが徐々にイライラしてくるのが分かるのが楽しい。大人として精一杯冷静に対処しようとしているのに、どんどん図に乗ってくるガキんちょ達。「キレるかな、キレるかな」と観る側は不謹慎にもワクワクしてしまいます。笑

そしてナタ?みたいな武器を手にズカズカ近づいてくる少年を見て、諦めたような表情を見せるレイモンド。次の瞬間には腰からパッとデカい銃を出してババババババ!!ですよ。もう期待どおりの展開。

キレて武器を使うシーンをカッコいいって礼賛するのはあんまり良くないな、と自分でも思うんですが、レイモンドは決して(意図しては)少年たちを傷つけたり殺したりしないし、このくらいの暴れ方なら可愛いもんじゃないですか…と、「アンタッチャブル」でデニーロがバットを取り出すシーンを思い浮かべながら、自分を納得させてみたり。(小学生ぐらいで初めてあのシーンを観ていまだにトラウマです。ニコニコ顔からいきなりキレるのはやめてください、マジで。涙)

その後の、レイモンドが片手でマシンガンが地面を撃つような仕草をしながら、口で「バババババッ」って言って少年に近づくところも、お茶目で最高です。レイモンドの魅力は知的で冷静、大人の男って感じなのに、隠しきれないお茶目さがあるところなんですよね。

もちろんこの映画を観て、レイモンド以外のメンズが好きっていう女性陣も多いと思います。何と言っても麻薬王ミッキーは、もう威厳と風格がすごい。劇中でたびたび「ジャングルの王」に例えられていますが、ライオンをドラえもんの道具で人間に変身させたらこうなるんだろうなって思わされます。(そういえば彼の髪型もライオンのたてがみっぽい…笑)

ミッキーを演じるマシュー・マコノヒーの出演作品は、他に「インターステラー」と「ウルフ・オブ・ウォールストリート」を鑑賞しました。「ウルフ…」のほうの主人公の上司役のマコノヒーさんは、ミッキーとちょっとだけ役柄がかぶってる感じでしたね。いや、あっちは堅気の(?)ウォール街の勤め人なんですが。あの映画では私は主役のディカプリオよりもマコノヒーのほうが好きで、すごく短い彼の登場シーンを今もリピートで観てたりします。でもあれ以上長い時間マコノヒーのあのキャラを映しちゃうと、ディカプリオを食っちゃう可能性があるから物足りないのは仕方ない。いや、本当に魅力的なキャラです。未鑑賞の方はぜひ。(内容はかなりお下品だけどね!)

レイモンドのギャップがお茶目なところだとすると、ミッキーのギャップは超愛妻家なところ。いつも冷静沈着なのに、奥さんのピンチとなると、紳士のスタイルも忘れて髪振り乱して駆けずり回ります。そういうところも、女子がこの映画を観てキュンキュンできるポイントじゃないでしょうか。でも奥さんに手を出されたことで怒ったミッキーが、21世紀の現代で普通に「ベニスの商人」みたいなことを要求しだしたときは怖かった。バットを振り回すデニーロの悪夢再び…。まぁ、デニーロと違って実演のシーンは映らないので、女子も安心して観られる映画であることは変わりません。

デニーロといえば、この映画の冒頭の「始まっていきなり主人公死亡!」と思わせるシーンは、何となくスコセッシ監督の「カジノ」を連想させます。裏社会の厳しさとリアルを突きつけて、鑑賞者をその世界観に一気に引きずりこむ感じですね。「ジェントルメン」はそれに続く音楽もすごくキャッチーで「あ、この映画絶対面白いやつだ」って思わせてくれました。

他にもヒュー・グラントやコリン・ファレルといった色気たっぷりの俳優陣が、もう期待どおりとしか言いようがない魅力的な演技を見せてくれます。コリン・ファレル演じるコーチも、苦労人の哀愁ただよう背中がレイモンドに通じるところがありますね。この二人が並んで色々画策しているシーンは、ちょっとしたバディものの雰囲気すら感じるよ。コーチはレイモンドに「また会おう」と言われて、「いや、もうこれっきり会いたくない」みたいな返しをしていますが、狭いロンドン、いつかまたきっと似た者同士の二人はどこかで鉢合わせしてしまうんでしょうね。

とにかく超一級のエンターテイメント映画「ジェントルメン」。彼氏と鑑賞して面白かった!という女子の方は、次は女友達と一緒に観てみません?ひょっとしたら男と観るより100倍楽しめるかも…笑

最後まで読んでいただき、ありがとうございました♪

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